熱いお湯をこぼしてしまった、調理中に油がはねた、あるいはヘアアイロンでうっかり肌に触れてしまった。日常生活の中で「火傷(やけど)」は、誰にでも起こりうる、非常に身近な怪我の一つです。軽い赤み程度であれば、冷やすなどの応急処置で様子を見ることもできますが、水ぶくれができたり、皮膚が白くなったりするような、少し深い火傷の場合は、適切な医療機関を受診する必要があります。そんな時、「火傷くらいで病院に行っていいのだろうか」「もし行くなら、何科が最適なのか」と、迷ってしまう方も少なくないでしょう。火傷の治療において、中心的な役割を担う診療科は、主に「皮膚科」と「形成外科」です。どちらの科も、火傷治療の専門家ですが、それぞれに得意とする領域や特徴があります。まず、皮膚の病気全般を扱う「皮膚科」は、最も身近でアクセスしやすく、一般的な火傷の初期治療(軟膏処置や感染管理など)において、幅広い対応が可能です。一方、「形成外科」は、単に傷を治すだけでなく、「傷跡をできるだけきれいに治す」という、整容的な側面を、特に重視するスペシャリストです。顔や手足といった、目立つ場所の火傷や、ひきつれ(瘢痕拘縮)を起こす可能性のある、深い火傷の場合は、形成外科の受診が、より望ましい選択と言えるでしょう。また、怪我の処置という観点から「外科」や、子どもの場合は「小- chí科」も、相談先となります。この記事シリーズでは、火傷の重症度の見分け方から、それぞれの診療科の役割、そして、きれいな治癒を目指すためのポイントについて、詳しく解説していきます。