喉の奥に、赤いぶつぶつを見つけた時、それが、数日で消える、軽い風邪のようなものであれば、様子を見ることもできますが、痛みが強い、高熱を伴う、あるいは、長期間続いている、といった場合は、医療機関を受診すべきです。では、その際に、どの診療科を選ぶのが、最も適切なのでしょうか。受診すべき診療科は、主に、「内科」「耳鼻咽喉科」「消化器内科」の三つが、主な選択肢となります。それぞれの科の、役割と特徴を理解し、自分の症状に、最も合った科を選びましょう。まず、喉の痛みに加えて、「発熱」や、咳、鼻水、全身の倦怠感といった、いわゆる「風邪症状」が、主体である場合は、かかりつけの「内科」(子どもの場合は「小児科」)が、最初の窓口として、最も適しています。内科医は、全身を総合的に診察し、インフルエンザや、溶連菌感染症といった、全身性の感染症の診断と治療を、行うことができます。次に、喉の痛みや、違和感、あるいは、声がれといった、「喉の局所症状」が、他の症状に比べて、群を抜いて強い場合は、喉の専門家である「耳鼻咽喉科」が、最も専門性の高い選択肢です。耳鼻咽喉科では、ファイバースコープなどの、専門的な器具を使い、喉の奥の状態を、詳細に観察することができます。これにより、扁桃炎の重症度や、声帯の異常、あるいは、稀な腫瘍などを、正確に診断することが可能です。また、ネブライザー(吸入治療)など、専門的な処置で、つらい症状を、効果的に和らげることもできます。そして、熱や、明らかな感染症状はないのに、喉の赤いぶつぶつが、慢性的に続いており、特に、「胸やけ」や、喉のイガイガ感、長引く咳などを伴う場合は、逆流性食道炎の可能性を考え、「消化器内科」や「胃腸科」への相談も、視野に入れる必要があります。もし、どの科に行けばよいか、判断に迷う場合は、まずは、最も身近な、かかりつけの内科医に相談し、そこから、必要に応じて、専門科へ紹介してもらう、という流れが、スムーズで、安心でしょう。