腎臓内科や泌尿器科といった専門医を受診することが決まった時、限られた診察時間を最大限に有効活用するためには、患者さん側の事前の準備が非常に重要になります。医師は、患者さんから提供される情報を基に診断の糸口を探り、治療方針を決定します。準備をしっかりとしておくことで、よりスムーズで的確な診療を受けることが可能となり、結果的に自分自身の利益につながるのです。では、具体的に何を準備しておけばよいのでしょうか。まず、絶対に忘れてはならないのが「持参するもの」です。一番重要なのは「健康診断の結果表」です。特に、腎臓の異常を指摘されて受診する場合には必須です。可能であれば、今回指摘されたものだけでなく、過去数年分の結果を持参すると、医師は腎機能の数値が時間と共にどのように変化してきたのかという「推移」を把握でき、病気の進行度や原因を推測する上で極めて有力な情報となります。次に、「お薬手帳」です。現在服用している薬はもちろん、過去に飲んでいた薬や、市販薬、サプリメント、漢方薬に至るまで、自分が口にしているものを全て医師に伝える必要があります。薬の中には腎臓に負担をかけるものや、腎機能が低下している場合には量を調整する必要があるものも多いため、これは医療安全上、非常に重要です。また、かかりつけ医などからの「紹介状(診療情報提供書)」があれば、これまでの経緯が簡潔にまとめられているため、診察が非常にスムーズに進みます。自宅で血圧を測定している方は、「血圧手帳」も持参しましょう。次に、診察室で「医師に伝えるべきこと」をメモにまとめておくことをお勧めします。診察室では緊張してしまい、言いたいことの半分も言えなかった、という経験は誰にでもあるものです。メモに書き出しておくことで、伝え漏れを防げます。書くべきポイントは、「最も気になる症状は何か(いつから、どんな時に、どの程度か)」「これまでの病歴や手術歴」「家族の病歴(特に腎臓病、糖尿病、高血圧など)」「尿の変化(色、泡立ち、回数など)」、そして最後に「自分が医師に質問したいこと」です。このメモがあれば、自信を持って診察に臨めます。良い準備は、医師との良好なコミュニケーションの第一歩。主体的に治療に参加する意識を持って、受診に備えましょう。
腎臓の専門医を受診する前に準備すべきこと